閑散期の単価がはじまりこんなことに


2025年3月23日現在、Uberは配達員に対する報酬が著しく下がっています。春の訪れと共に人々の外出も増えフードデリバリー業界には閑散期が始まりつつあるようです。ですが現状注文数は特別多いわけではありませんが、少なくもなく、ピークタイムには十分な注文数があります。それにも関わらず、3月21日から現在にかけて低単価が続いています。3月の時点でここまでの低単価となれば4〜6月にかけてはさらに厳しい時期となるでしょう。その結果配達員離れが進み、Uberのサービス全体に大きな影響を与えることでしょう。



◼︎閑散期の単価がもたらす問題

1. 配達用バイクの維持費

配達員は、バイクや自転車を使用して配達業務を行います。維持費として、燃料代や修理費、保険料などがかかり、これらをカバーするための報酬がなければ、配達員は生活を成り立たせることができません。報酬が維持費を下回ると、配達員は稼働を続けることが難しくなります。


2. 専業・副業配達員の重要性

配達業を専業としている、または過去に専業で配達していたが、現在は副業としての稼働配達員は、Uberにとって非常に重要です。彼らは豊富な経験を持ち、効率よく、かつ安全に配達を行うことができます。さらに、長年の経験によりルールをしっかり守り、配達に必要な装備を整えています。しかし、2024年から経験豊富な配達員離れがすすみつつあります。また低単価が続くことでこの傾向はさらに加速するでしょう。


3. 新規配達員やブランクのある配達員への依存

新規の配達員や登録だけしたがあまり稼働したことのない潜在配達員は配達が遅かったり、ミスが多かったりすることがあり、その結果としてサービスの質が低下します。また、社会的評価を下げるような不正行為(例えば、配達用バックを使わない、違法な乗り物を使用する)を行う可能性もあります。加えて、不十分な装備の配達員は、配達の安全性や品質を損なうことになります。新規配達員や潜在配達員を確保していくことは重要ですが専業の配達員とのバランスが大事です。


低単価が引き起こす悪循環

低単価が続くと、既存の配達員、新規の配達員の両方が離れていく結果になります。配達員が減少すれば、注文が届かない、遅れるといった問題が発生し、その結果、Uberの人気が低下します。いくら広告や宣伝をしても、供給者(店舗や配達員)がいなければ、サービスは成り立ちません。


フードデリバリーは社会インフラとしての重要性が上がっている

UberEatsなどのフードデリバリーサービスは、現代社会において欠かせないインフラとなりつつあります。多忙な日常の中で食事を注文することは、多くの人々にとって重要な手段となっています。しかし、このサービスが成り立つためには、配達員に適切な報酬が支払われ、店舗が安定して供給できる状態を維持する必要があります。もし報酬が低すぎて配達員離れが進めばサービス全体の品質は低下し、社会的評価にも悪影響を及ぼします。


結論

Uberが現在直面している低単価問題は、配達員、店舗、そして最終的には消費者にも深刻な影響を与える問題です。これが続けば配達員離れが進み、サービスの質が低下するだけでなく、最終的にはUber自体の存続にも影響を与えるでしょう。Uberは、配達員の報酬を適正に設定し、持続可能なサービスの運営を行う必要があります。新たな事業の開発や拡大を目指すことは大切ですが、現状のサービスを大切にし、その基盤を支える努力を怠らないことが、今後の成長に繋がるはずです。